その人物

ムハンマド ﷺ は**西暦570年頃、マッカ(メッカ)**の名門クライシュ族に生まれました。幼くして孤児となりましたが、成長すると人々のあいだで「アル=アミーン」、すなわち「信頼できる者」として知られるようになりました。ムスリムにとって彼は、新しい宗教の創始者というよりも、それ以前のすべての預言者に共通する一つのメッセージを新たにするために遣わされた最後の預言者です。678

預言者としての召命

四十歳ごろ、マッカ近郊のヒラー洞窟にこもっていたとき、ムハンマド ﷺ は天使ジブリール(ガブリエル)を通してクルアーン(コーラン)の最初の啓示を受けました。それは「読め」という命令から始まりました。

啓示は、天使が彼のもとに現れて "Read!" と命じ、クルアーンの最初の数節を伝えたことから始まりました。

— Sahih al-Bukhari 3(英語)5

西暦610年頃から、およそ二十三年にわたって、彼は人々に唯一神への崇拝を呼びかけ、信仰者の共同体を築き、622年にマディーナ(メディナ)へ移住し(この出来事は「ヒジュラ」と呼ばれ、イスラーム(イスラム教)の暦はこの年を起点としています)、632年にマディーナで没しました678

最後の預言者

ムスリムは、ムハンマド ﷺ が預言者たちの最後の一人であり、アーダム(アダム)、ヌーフ(ノア)、イブラーヒーム(アブラハム)、ムーサー(モーセ)、イーサー(イエス)に連なる長い系譜を封じる者であると信じています(彼ら全員に平安あれ)。

ムハンマドはそもそも、あなた方の男性の内の、誰の父親でもない。しかしアッラーの使徒、預言者たちの封印なのだ。

— クルアーン 33:40(サイード佐藤訳)1

全世界への慈悲

クルアーンは、彼の使命の目的を慈悲であると述べています。それは一つの部族や民族のためではなく、すべての創造物のためのものです。

また、(使徒よ、)われらがあなたを遣わしたのは、全創造物への慈悲ゆえに外ならない。

— クルアーン 21:107(サイード佐藤訳)2

その人柄と模範

クルアーンはムハンマド ﷺ の道徳的な人柄を称え、信仰者が自らの人生において従うべき模範として掲げています。

また本当に(使徒よ)、あなたこそは、この上ない(よき)品性を備えている。

— クルアーン 68:4(サイード佐藤訳)3

(信仰者たちよ、)確かに、あなた方にとってアッラーの使徒の内には、よき模範があった。アッラーと最後の日を望み、アッラーをよく唱念していた者にとっては、

— クルアーン 33:21(サイード佐藤訳)4

だからこそ、預言者の言行として記録されたもの ― ハディースに保存されたスンナ(預言者の慣行)― は、クルアーンと並んで、イスラームにおける主要な導きの源とされているのです。

要するに

ムハンマド ﷺ は、ムスリムにとって神の最後の預言者です。西暦570年頃にマッカに生まれ、610年頃に預言者として召され、クルアーンはこの人間の使徒を通して啓示されました。ムスリムは彼を全世界への慈悲として敬い、その人柄と献身の模範に従おうと努めています。